自分たちの作物を販売するためのマーケティング戦略を作る農家

その野菜、ただの農作物じゃない。物語を届ける「ミニMA」という新しい農家の味方

September 21, 20258 min read

日々愛情込めて農産物を育てていらっしゃる農家のみなさんは、きっと「作ったものをどうやって消費者に届けようか?」と考えていらっしゃるのではないでしょうか。

農協や市場へ出荷したり、地元の直売所や道の駅などで販売したりと、何らかの形で消費者に自分の作物を味わって頂きたいと思っていると思います。ただ、それだけではなかなか収益が安定しなかったり、丹精込めて育てた作物の本当の価値が伝わっていないと感じてしまうこともあると思います。

そこで、「マーケティング」という考え方や、「マーケティングオートメーション(MA)」という、一見農家とつながりがなさそうな感じがする、少し難しそうな響きのツールが、個人や家族経営の農家さんの新しい味方になるかもしれないのです。

なぜ今、農家にも「マーケティング」が必要なのか?

「マーケティング」と聞くと、大企業が行う大掛かりな宣伝活動を想像するかもしれません。「そんなお金ないし…」と諦めてしまっている方もいるでしょう。でも、本来のマーケティングはもっとシンプルです。

それは、「あなたの農産物の価値を、必要としている人に、正しく伝えること」

スーパーに並ぶトマトは消費者にはどれも同じに見えているかもしれません。でも、「無農薬で育てたこと」「この地域ならではの気候で育ったこと」「代々受け継がれた特別な育て方」など、あなたやあなたの周りの農家、その土地を継いで農業を営んできた歴史がそこにはあります。

マーケティングは、その「物語」を消費者の方に届ける役割を担います。

  • ブランドの構築:ただのトマトではなく、「〇〇さんが作った、あの甘くておいしいトマト」として覚えてもらうことで、唯一無二のブランドになります。

  • 価格決定権の強化:あなたの野菜に価値を感じてくれる人が増えれば、市場価格に左右されずに、ご自身で納得のいく価格で販売できるようになります。

  • 安定した収益基盤:一度買ってくれたお客さんとのつながりを深めファンになってもらうことで、リピーターが増えて安定した経営につながります。

大企業だけじゃない!小さな農家さんのための「ミニMA」って?

「MA(マーケティングオートメーション)」と聞くと、さらにハードルが高そうに感じますよね。ですが、心配いりません。農家さんが取り組むべきは、何百万円もするような大掛かりなシステムではなく、「ミニMA」とも呼ぶことができる、もっと身近でシンプルな仕組みです。簡単に言えば、「お客さんとのやり取りを、最小限のコストで少しずつ自動化する」こと。

たとえば、こんなことを自動でできるようになります。

  1. お客様リストを自動で集める 直売所やイベントにQRコードを置いて「LINE公式アカウントのお友達」になってもらってもいいでしょう。ECサイトで買い物をしたお客様の連絡先を自動でリスト化することもいい方法です。

  2. お客様とのつながりを自動で深める LINEに登録してくれた方へ「お友達登録ありがとうございます!」というメッセージや、農園の紹介を自動で送りましょう。 「今週は畑の様子をお知らせします」といった定期的な配信も、手間をかけずにできるようになり、それを見た人もあなたとあなたの農園に少しずつ興味を持って行くでしょう。

  3. 販売を自動でサポートする 「〇〇が収穫間近です。ご予約はこちらから」といったリマインドメッセージを、収穫時期に合わせて自動で送る。季節ごとに違う作物を収穫できるなら、「旬の野菜セット」のような定期便(これも立派なサブスクリプションサービスです!)を提案し、決済や配送の連絡を自動で行うことで、安定した収入につながります。

難しそうに聞こえるかもしれませんが、実は日本の農家さんが最初の一歩を踏み出すには、LINE公式アカウントがこの「ミニMA」の仕組みを作る上でとても相性が良いツールと言えるでしょう。自動応答機能やメッセージ配信機能を使えば、スマホひとつで基本的な「ミニMA」は実現できるのです。

まずは、できることから始めてみる

大規模なシステムを導入する必要はありません。まずは、あなたの農園に合った方法で、小さな一歩を踏み出してみるのがおすすめです。

  1. お客様との「つながりしろ」を作る 直売所に名刺やLINEのQRコードを置いたり、SNSで定期的に情報を発信したりして、お客様と直接つながる接点を作りましょう。

  2. お客様リストを集めてみる 「お友達になってくれた方に、旬のレシピをプレゼント」といったちょっとした特典を用意して、お客様があなたのLINEにアクセスしてくれる理由を作ります。

  3. 簡単な「自動化」から試してみる まずは、LINEに登録してくれた方への自動応答メッセージ設定など、シンプルなことから始めてみましょう。

「MA」は、決して難しいものではなく、丹精込めて育てたあなたの作物の価値を、より多くの方に届けるためのツールです。少しの工夫で、お客様との関係をより深く、そしてあなたの経営をより安定したものにできるかもしれません。

あなたも、作物の物語を届ける「ミニMA」に挑戦してみませんか?


株式会社コルプ代表取締役。写真・映像などのPRコンテンツの製作と品質保証を中心とした業務改善で中小企業を支援。YouTubeチャンネル運用支援ではチャンネル登録者数12人のチャンネルを撮影・編集も含めた支援により登録者数1000人を達成し、現在では顧客が自立してチャンネルを運用している。業務改善支援では中小企業の30代中堅社員の業務管理方法の改善指導をした上、業務標準化を進めるなど管理面に関する支援を行っている。日本国内でいち早くGoHighLevelを導入した企業とパートナーシップを組み、GoHighLevelの使い方を紹介、ユーザーの支援を行っている。

Takahiro Yoshida

株式会社コルプ代表取締役。写真・映像などのPRコンテンツの製作と品質保証を中心とした業務改善で中小企業を支援。YouTubeチャンネル運用支援ではチャンネル登録者数12人のチャンネルを撮影・編集も含めた支援により登録者数1000人を達成し、現在では顧客が自立してチャンネルを運用している。業務改善支援では中小企業の30代中堅社員の業務管理方法の改善指導をした上、業務標準化を進めるなど管理面に関する支援を行っている。日本国内でいち早くGoHighLevelを導入した企業とパートナーシップを組み、GoHighLevelの使い方を紹介、ユーザーの支援を行っている。

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