
GoogleビジネスプロフィールとGoHighLevelで実現する理美容室の集客の自動化ロードマップ
「集客に追われる毎日を何とかしたい」「お客さまともっと深い関係を築きたい」そう考えている理美容室のオーナーさまは多いのではないでしょうか。
本記事では、Googleビジネスプロフィール(GBP)とGoHighLevel(GHL:ゴーハイレベル)という2つのツールを連携させ、新規のお客さま獲得からリピーター、そして「ファン」へと育てるまでのプロセスを自動化する仕組みについて解説します。
この仕組みは、小規模な個人経営の店舗でも導入でき、持続可能な経営基盤を築くための強力な武器となります。
1. なぜ今、GBPとGHLの連携が重要なのか
理美容室のビジネスは、「予約」「リピート」「口コミ」の3つの要素が成功の鍵を握っています。これらの要素を最大化するために、それぞれ異なる強みを持つGBPとGHLを組み合わせるのが、この戦略の基本概念です。
Googleビジネスプロフィール(GBP)の役割:新規顧客の獲得と信頼の醸成
GBPは、オンライン上の「入り口」として機能します。
検索での可視性確保: 「〇〇駅 美容院」「メンズカット 近く」といった地域やニーズに基づいた検索で上位に表示されることで、お店を探している潜在的なお客さまにリーチできます。
「雰囲気」の伝達: 施術中の写真やお店の内装写真を定期的に投稿することで、お店の持つ独自の「雰囲気」を視覚的に伝えることができます。これにより、お客さまは来店前に抱く不安を払拭し、安心感を得られます。
口コミによる信頼醸成: 「技術は?」「お店の雰囲気は?」といった疑問を解決するために、新規のお客さまは口コミを非常に重視する傾向があります。良いレビューをたくさん集めることが、何よりも強力な広告となるのです。
GoHighLevel(GHL)の役割:顧客管理とリピート促進の自動化
GHLは、獲得したお客さまを管理し、関係性を深め、再来店を促すための「仕組み」として機能します。
顧客管理の効率化:
予約時にお客さまの情報が自動で登録され、「カットのみ」「カラー常連」「男性客/女性客」といったタグ付けによる顧客セグメントが可能になります。
自動配信による関係維持: GHLのワークフロー機能を活用すれば、お客さまのアクションや時間経過に応じて、最適なメッセージを自動で配信できます。これにより、スタッフの手間を削減しながら、きめ細やかなフォローアップが実現します。
2. 顧客ライフサイクルを自動化するシナリオ
GBPとGHLを組み合わせることで、お客さまがお店を認知してから常連になるまでの一連のプロセスを、スムーズに自動化できます。
自動配信シナリオの具体例

ファン化へのステップ
さらに、リピートしてくださるお客さまを「ファン」にするための施策も自動化できます。
VIP対応: 来店回数に応じて「VIPタグ」を付与し、「来店10回ごとにヘッドスパ無料」のような特別な特典を提供することで、お店の優良顧客を大切にできます。
好循環の創出: 施術後にお願いして書いていただいた良いレビューがGBPに蓄積されることで、新たな新規のお客さまを呼び込みます。そしてそのお客さまがGHLのシステムで管理され、常連になり、さらに良いレビューを投稿するという、まさに理想的な好循環が生まれるのです。もちろん返信もGHLから可能です。
3. 3か月で実現するロードマップ
この戦略は、具体的な3か月の導入ロードマップに沿って実践できます。
第1か月目:基盤整備フェーズ
まずは、お店の情報を最新の状態に整え、自動化のための土台を築きます。
Week 1: GBPの登録情報を確認・更新し、お店の外観・内装・施術風景など、魅力が伝わる写真を撮影します。GHLアカウントを作成し、メール送信設定を行います。
Week 2: 撮影した写真をGBPに10枚以上アップロードし、メニューを登録。GBPの投稿機能を使って「今月のおすすめスタイル」などの情報を発信し始めます。
Week 3: GHLにオンライン予約フォームを作成し、お店のカレンダーと連携。予約確認の自動送信を設定し、既存のお客さまリストをインポートします。
Week 4: お会計時に「次回予約でトリートメント10%OFF」といったカードを配布します。GBPにアップロードされたレビューがあればGHLで確認し返信します。
第2か月目:集客&リピート化フェーズ
自動化の仕組みを本格的に稼働させ、効果を測定します。
Week 5: GHLで「カットのお客さまには30日後」「カラーのお客さまには60日後」など、次回予約を促すリマインド配信を設定します。
Week 6: 「カットのみ」「カラー」「パーマ」「男性」「女性」など、お客さまをタグで分類し、それぞれのグループに合わせたキャンペーンを企画します。
Week 7: GBPの投稿やGHLのリスト配信(メール)で「夏の紫外線対策トリートメント」のようなキャンペーンを告知し、集客につなげます。
Week 8: GHLで予約率やリマインド効果、レビュー件数などをチェック。効果が薄いと感じるシナリオは、文言やタイミングを調整して改善します。
第3か月目:ファン化&拡大フェーズ
常連のお客さまをさらに大切にし、好循環を加速させます。
Week 9: 来店回数が3回以上のお客さまに「VIPタグ」を付与し、特別なクーポンを自動で配信します。
Week 10: GHLにお客さまの誕生日情報を追加し、「バースデークーポン」の自動配信を開始します。
Week 11: GHLのSNS機能を使い、GBPの投稿内容をInstagramやFacebookにも自動投稿し、SNSでの「雰囲気」発信を一貫させます。
Week 12: 新規顧客数、リピート率、レビュー件数をレポートにまとめ、成果を確認します。成功したキャンペーンを定番化し、次の3か月の計画を立てます。
期待される成果(3か月後)
このロードマップを実践することで、以下のような成果が期待できます(成果を保証するものではありません)。
GBPのレビューが10件以上増加し、新規来店率が向上する。
GHLの顧客リストにお客さまが自動で登録され、再来店を促すメッセージが自動化される。
リピート率が向上し、安定した予約につながる。
予約管理やリマインドの自動化により、電話応対などの業務が大幅に削減される。
4. まとめ:なぜこの戦略が理美容室に最適なのか
GBPとGHLを組み合わせたこの戦略は、理美容室という業態の特性と非常に相性が良いです。
予約制との親和性: 予約が中心のビジネスのため、GHLのカレンダー機能や自動リマインダーが効果的に機能します。
定期的な来店習慣: お客さまが定期的に通う習慣があるため、タイミングを見計らったリマインド配信が強力な再来店動機となります。
口コミの力: 技術やサービスが何よりも重要な商品であるため、お客さまのリアルな声である「口コミ」が強力な集客ツールとなります。
最終的に、この戦略は「GBPで“雰囲気”を伝え、GHLで“つながり”を維持する」という役割分担によって、少人数で運営する店舗でも集客と常連化を同時に、効率的に実現することを可能にします。
まずは、Googleビジネスプロフィールの情報を充実させることから始めてみてはいかがでしょうか。
※クーポンやディスカウントを見返りとしてGoogleビジネスプロフィールへのレビューを依頼することはGoogleの規約に違反しますのでご注意ください。

